気温が高くなり、ジメジメする季節になりました。
最近ペットちゃんの様子に変化はありませんか?
- 痒がることが多くなった
- 被毛がベトベトする
- 脱毛している
- 耳が臭う
などの症状に、心当たりはありませんか?
それらの症状は、マラセチア性皮膚炎かもしれません!
◆マラセチアとは?
すべてのペットちゃんの皮膚に常在している酵母様真菌(カビ)で、
脂質(皮脂)を好みます。
皮脂が溜まりやすい部位に過剰に増殖し、痒みや炎症を引き起こします。
耳・指の間・肛門の周囲・脇や顎の下・皺の中などの蒸れやすい場所は、
マラセチア性皮膚炎が発症しやすい部位です。
しかし前回紹介した皮膚糸状菌症とは異なり、
他のペットちゃんや人への感染は起こりません。
下の写真は、実際にマラセチア性皮膚炎を発症した子の様子です。
ご自宅のペットちゃんは、いかがでしょうか?
◆原因
- 脂性の体質
- 高温多湿の環境
- 基礎疾患による併発 などが挙げられます。
日本では、高温多湿な環境による春~秋にかけて症状が見られることが多いです。
ただし、暖房機の一番暖かい場所を占領しているペットちゃんは、冬場でも痒くなります。
原産が外国のペットちゃんは、特に注意が必要です。
《どんな犬種・猫種が、発症しやすいのか?》
①耳が垂れている犬種
- ダックスフンド
- トイプードル
- キャバリア
②アレルギー疾患が発症しやすい犬種
- 柴犬
- チワワ
- フレンチブルドッグ
③耳が折れている猫種
- マンチカン
- スコティッシュフォールド
- アメリカンカール
上記の犬種・猫種はあくまでも一例です。
ご自宅のペットちゃんに該当する、犬種・猫種はいましたか?
◆治療法
- シャンプー療法
- 内服薬での内科療法
- 基礎疾患の治療
まずは体への負担が少ない、シャンプー療法から始めていきます。
症状の程度に応じて、治療内容は変更していきます。
放置し過ぎると、趾間(指と指の間)や耳道が腫れて痛みを生じるたり、
細菌の二次感染によって化膿したりする場合があります。
また痒みのコントロールが不十分な時は、ペットちゃん自身で掻き壊してしまい、
更に悪化してしまいます。
レベルに応じた治療をしていきましょう。
当院では8月末まで、デイリーケアキャンペーンを実施しています。
この機会に、自宅でのケアを始めてみるのはいかがでしょうか?
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